江戸六地蔵の基本情報
江戸時代中期、江戸の僧・地蔵坊正元が「病から回復できたのは地蔵菩薩のおかげ」との願をかけ、江戸の出入口となる6つの街道沿いに、それぞれ丈六(約2.7m)の銅造地蔵菩薩坐像を建立することを発願しました。江戸の内と外を守るように配置されたこれらの地蔵は「江戸六地蔵」と呼ばれ、宝永5年(1708年)から享保5年(1720年)にかけて、のべ7万人を超える寄進者の浄財によって、6ヶ所すべてが完成しました。
現在、6体のうち5体は今も現地に残り、参拝することができます(深川にあった1体は明治の廃仏毀釈で失われました)。それぞれの地蔵は江戸から各街道への「入口」に置かれており、巡ることで江戸の街道網の広がりを体感できます。
現存する江戸六地蔵
品川寺の地蔵(東海道)
品川区南品川の品川寺にある、宝永5年(1708年)建立の最初の一体。東海道の江戸口を守ります。品川寺自体も真言宗の古刹で、大梵鐘でも知られています。
東禅寺の地蔵(奥州街道)
台東区東浅草の東禅寺にある、宝永7年(1710年)建立の一体。日光街道・奥州街道の江戸口を守ります。
太宗寺の地蔵(甲州街道)
新宿区新宿の太宗寺にある、正徳2年(1712年)建立の一体。甲州街道の江戸口である内藤新宿の入口に立ちます。
真性寺の地蔵(中山道)
豊島区巣鴨の真性寺にある、正徳4年(1714年)建立の一体。中山道の江戸口、巣鴨地蔵通り商店街の入口に鎮座します。
霊巌寺の地蔵(水戸街道方面)
江東区白河の霊巌寺にある、享保2年(1717年)建立の一体。
ベストシーズン・訪問時期
いずれも屋外に安置されているため一年を通して参拝可能です。真性寺前の巣鴨地蔵通り商店街は「おばあちゃんの原宿」として知られ、縁日が開催される4のつく日(4日・14日・24日)に訪れると、より賑やかな雰囲気を楽しめます。
アクセス情報
品川寺は京急「青物横丁駅」から徒歩5分。東禅寺は地下鉄「新御徒町駅」から徒歩10分程度。太宗寺は地下鉄・都営新宿線「新宿御苑前駅」から徒歩5分。真性寺は都営三田線「巣鴨駅」から徒歩2分。霊巌寺は都営大江戸線「清澄白河駅」から徒歩5分です。5ヶ所は都内各所に分散しているため、車での周遊が効率的です。
モデルコース例(1日)
- 品川寺(東海道)を参拝し、江戸六地蔵の由来を知る
- 東禅寺(奥州街道)へ移動し、浅草エリアも合わせて散策
- 太宗寺(甲州街道)へ移動し、新宿御苑周辺を散策
- 真性寺(中山道)へ移動し、巣鴨地蔵通り商店街で食べ歩き
- 霊巌寺へ移動し、清澄白河のカフェ巡りへ
ルート沿いの寄り道スポットを実際に探す
江戸六地蔵めぐりへの道中にも、色々な観光スポットやカフェが点在しています。ひらマップなら、出発地から品川寺までのルート沿いのスポットをその場で検索できます。
まとめ
300年以上前に江戸の人々の祈りによって築かれた6体の地蔵菩薩は、今も静かに街道を見守り続けています。1日で回ることは大変ですが、街道の歴史を意識しながら都内を巡ってみると、いつもの東京が違って見えてくるはずです。